2008年10月17日金曜日

中国の有毒食品

 このところ中国産の有毒食品に関するニュースが引きもきらない。はじめてクローズアップされたのは、かの天洋食品によるギョウザー事件であったが、この問題はずっと以前から潜在していた。ただし何れの場合も事実無根とする中国側の強弁と、それを深く追求しない日本側の弱腰のために、大きな問題にはならなかった。
 しかし最近の状況を見ると、もはや中国といえどもその事実を認めざるを得なくなっている。その原因を推測すると、おどろくほど根が深く範囲も広いようだ。したがって全貌を捉えるのは容易ではないが、取り敢えず思いつく諸点を挙げてみたい。
① 共産主義国家の価値観は、自由主義国家の価値観と本質的に異なる。たとえば人命尊重という  最も素朴な倫理観さえ確立していない。革命に反するものを容赦なく処刑するのは、そのためである。革命という目的のためには、手段を選ばない。ロシアの革命や中国の革命による大量殺戮は、その恐ろしさを証明している。この人命軽視の残虐性が平気で毒入り食品をつくり、他国に輸出する暴挙につながっているのではないだろうか。
② エリート集団の政府と、一般国民との乖離が著しい。この両者は、まるで近代国家と古代国家の二つに分かれて住んでいるようにも見える。現在では中国政府といえども、有毒食品については本気で取り締まろうとしている。しかし取締りの相手は別の国に住む民度の低い一般国民である。これではいくら取り締まりを強化しても際限がない。なにしろ13億人に対して、エリートの数はごくわずかに過ぎないからだ。
③ 江沢民による反日教育の成果が、いまや満開の状態である。この教育で育った世代が働き盛りとなり、大衆の意識をリードしている。彼らが日本人を憎悪する心情はただ事ではない。そのため日本人に危害を加えても、それほど良心が痛まないという。有毒食品で日本人が死んでも、本心では何とも思っていない。
④ かねて噂される国内テロの一環かもしれない。このような有毒食品事件が頻発すれば、中国の信用が失墜することは明らかだ。それを狙って、中国の国内外に散在する反政府分子が、犯行に加担することも十分に考えられる。

 このほかにも中国における有毒食品事件の原因は、いくつも考えることができる。それだけに対策も大へん面倒なことになるだろう。われわれは何時、どんな形で被害を受けることになるか分からない。恐ろしいことになったものだ。

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