2008年12月8日月曜日

お役所仕事は老人福祉施設でも変わらない

地方自治体は様々な高齢者福祉事業を行っているが、そのやり方には大いに改善の余地がある。以下はその一例である。
私の知人は埼玉県の某市にあるデイサービスセンターで、高齢者のためのボランティアをやっている。仕事の内容は老人の話し相手になってあげることだが、一人一人に心をこめて対応してあげるので、大いに慕われている。彼女が出掛けていく日を心待ちにしている人が何人もいるらしい。
ある日、彼女はそのセンターの所長から依頼を受けた。入浴サービスを受けている障害老人の、着替えを手伝って欲しいという。気のいい彼女は承諾した。本来、その作業はセンターに所属する専門のヘルパーの役割だから、その日に限ってと思ったからである。しかし所長は、翌日も翌々日も当然のようにその作業を依頼した。当然ながら彼女は抗議した。所長は謝ったが、そのときの弁解が振るっている。何しろ人手が足りないというのだ。
人手が足りなければ、所長は上部のマネジメントに増員を具申すべきだ。勝手にボランティアに肩代わりさせるなど筋違いも甚だしい。
それから何日かたって、障害老人の一人がボランティアの女性に話しかけた。あなたのお陰で、ヘルパーだけでなく他の職員のすべての仕事振りや態度が良くなった、というのだ。たぶん所長の指示によるものだろう。人手不足などではなかった。マネジャーもその部下も、単に仕事を怠けていただけなのだ。

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