2008年12月20日土曜日

首相のKYとマスコミのHY

 先日わが家に遊びに来たカナダの留学生は、麻生首相の国際会議での英語のスピーチを大いに褒めていた。内容に迫力があり、言わんとする趣旨がよく理解できたという。すかさずミスは無かったかと尋ねると、笑いながらかなりあったと答えた。そして直ちに付け加えた。そんなことは問題ではない。海外のマスコミも概ね同じ考えだという。そして付け加えた。日本のマスコミが、KY(空気が読めない)といって、首相をからかうのを不思議がっていた。
 日本の場合はまったく違っている。些細な言葉使いのミスをあげつらい、ついには首相の発言のすべてが疑問視されるように、世論を誘導してしまった。あげくの果てに、首相はKYつまり“空気が読めない人物”というレッテルを貼るにいたった。このような文脈では、首相が訴えようとする問題の本質など論外である。つまりKYを揶揄するマスコミは、HYすなわち本質が読めないのだ。

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