民主党が政権の座について以来、国民の一人として私は、ただの一日も平穏な気分に浸ることができない。このブログでも、鳩山内閣が外交面でやらかした数々の失策について批判する余裕がない。後を継いだ菅首相が、いま現在進行中の東北関東大災害に対して、極度の無能ぶりを露呈しているからだ。この人物がトップでいる限り、日本の将来は真っ暗である。なぜ私は、かくも激しく不安と焦慮に駆られるのか。
トップに位置する人物を選ぶ最も重要な基準は、「問題を複雑かつ多角的に捉えたのち、決定と行動を単純化する」能力の有無である。これに対して、最も避けなければならないのは、「問題を単純に捉えて行動するため、対策と行動を複雑にしてしまう資質?である。菅首相の場合は、まさにこれに該当する。
たとえば大地震発生の報に接すると、現場視察と称して超多忙な現地に赴き、関係者を激励したり叱責したりした。そんなことが何かの役に立つと思うのだろうか。たんなるパフォーマンスに過ぎないことは、誰の目にも明らかなのに・・・。
その間、政府の司令塔はがら空きで、総合的な管理と指揮は全く不在になってしまった。その後、事態の進展とともに問題はどんどん複雑化する。つまり単純に考えて行動したので、彌縫策を次々と発令せざるを得なくなったのだ。いわく被災者生活支援特別対策本部、原子力災害対策本部、電力需給緊急対策本部、節電啓発担当大臣の任命、震災ボランティア担当の首相補佐官任命等々めまぐるしい限りだ。しかしそれぞれの新設部門の業務は、お互いが重複したり既存部門との関連が不明確で、現場では訳がわからないと悲鳴を上げている。
その一方で、従来からある最も重要な中央防災会議は一度も開いていない。菅首相は。この会議の存在自体を知らないらしい。この会議のメンバーは、首相と全閣僚、日銀総裁、日本赤十字社社長、そのた専門家や有識者で構成されている。上述した急ごしらえの素人集団とは専門度が違う。しかもその配下にはそれぞれの専門組織があり問題処理能力は高い。これをすっ飛ばして、右往左往する素人集団に大げさな肩書きをつけるだけで、問題が解決できると思っているのだろうか。“愚の骨頂”内閣による日本の不幸は、まさに拍車をかけつつある。
0 件のコメント:
コメントを投稿