2011年12月10日土曜日

バカの一つ覚え・被曝量〇〇シーベルト

又もやNHKや一流を自負する大新聞などの、紋切り型のアジ報道について文句を言わなければならない。連日聞かされる、「〇〇地区における本日の被曝量が××シーベルトに達した・・・・」という例のやつだ。
 各所に配置された観測所を巡って数値を聞き込み、そのあと被災地の誰かにマイクをつきつけ、この数値をどう思いますかと尋ねて、不安や不満を表明するように誘導する。この調子で連日やられたら、日本中が放射能被曝の不安と風評に浮き足だってしまうのは当然のことだ。
 被曝量の最も大きかったのは広島や長崎である。少なくとも、今回と比べると数万倍以上になるのではないか。それでも生き残った人はいるし、その人たちは健気にも数日後から焼け跡の整理や復興に奔走した。市電の一部も3日後には動いていた。この事実を想起して、まず報道すべきは当時の被爆量だ。また最近ではチィエルノブイリ原発事故がある。このケースも比較の対象にする必要がある。その上で、ぎりぎりの安全値も示さなければならない。ぎりぎりの限界値を示さないで、漫然と数値を発表するだけでは不誠実、いや怠慢いうべきだろう。
 一説によると放射線量は数百マイクロシーベルト/時ぐらいでも問題ないという。しかし12月10日午後7時のNHKニュースによると、福島県の多いところで20ミリシーベルト程度ということで、ちょっとした事件扱いになっている。本来なら騒ぎすぎというべきだろう。しかし自治体は1ミリシーベルト以上を問題にせよと言っているので、マスコミはそれに迎合して騒ぎ立てるわけだ。内心は閉口しているかもしれない。しかし、それも自業自得というものだ。そもそも事故の初期段階で、被曝量について騒ぎすぎたからだ。そのため住民や自治体は神経過敏になっている。これもマスコミのセンセーショナリズムがもたらした因果といえるだろう。

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