先日の新聞記事によると、韓国には「江南左派」という言葉があるそうだ。江南とはソウルの南側にある地域のことで、そこには経済的に恵まれた人達が住居を構えている。いわゆる高級住宅地族というわけだ。住民の職業は、当然ながら事業家や高級サラリーマンなどが多いが、とりわけ目立つのが評論家や学者などサヨク系の進歩的文化人だという。すなわち「江南左派」とは、この人たちのことをいうらしい。
彼等は自分たちは、江南という高級住宅地に住んで恵まれた生活をエンジョイしながら大企業の批判や反米を主張し、その一方で北朝鮮を擁護し、保守政権の批判に熱を上げる。なぜそれが出来るかというと、彼等の著書や講演などに人気があるからだ。当然ながら高額所得をエンジョイすることになる。最近では専ら格差論に熱中しているらしい。しかし彼等が貧しい人のために具体的に何かを施すことはない。つまり典型的な「安楽椅子で葉巻を燻らす」社会主義者なのだ。
この記事を見て思い起こすのは、数十年前からごく最近まで日本の言論界をリードしてきた進歩的文化人や知識人の人気である。論語では教養人のことを君子といい、知識人のことを小人というが、まさに正鵠を射る言葉である。現在では民主党政権が馬脚を現したこともあって、日本人の多くはサヨク系知識人の言動を信じなくなった。しかし韓国の状況をみると、そうではないらしい。日本と同じような反省をするには、あと10年はかかるように思う。
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