2008年8月24日日曜日
忍耐は才能
昨日、タクシーの運転手から面白い話を聞いた。彼は子供のころから絵が好きで、我流で描いてきたが、5年前からある大きな会派に属するようになったという。その後わずか3年で大賞を獲得し、いまでは号7万円で売れるほどになっているらしい。それでもタクシー稼業を続けている理由は、絵では食えないからだ。彼の説明によると、美術大学を出ても絵筆一本で生活できる人は数パーセント以下という。美大にいく人の殆ど全てが、生まれつき絵が上手い。私などは想像もつかないような特別の感覚と才能に恵まれている。その並外れた才能があっても食えないというのである。一方、統計によると、平凡なサラリーマンでも平均年収は500万ほどになるという。運転手にその話をすると、彼は笑って答えた。「平凡なサラリーマンと言うのは間違いです。彼らは大変な才能を元手にして生活しています」。私は膝を乗り出して質問した。「それは何ですか」。鸚鵡返しに返事が返ってきた。「忍耐です。忍耐は才能です。多分それは、画才などは比べ物にならないほど市場価値のある才能でしょう」。"
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