2007年8月23日木曜日
スペシャリティとゼネラリティ
あらゆる生き物は生存に必要な機能をもっている。人間も例外ではない。視覚、嗅覚、触覚、聴覚にはじまり、筋力、走力、コミュニケーション力など極めて多様かつ多彩だ。しかし人間が持つ機能の一つ一つは、それほど優れたものではない。たとえば聴覚や嗅覚は犬と比べると遙かに劣る。馬や豹と比べると、走るスピードは比べようがないほど遅い。しかし個体として生存するために必要な環境適応力は、他の生き物に比べて最も優れているといえるだろう。では、その適応能力の源泉は何だろうか。多分それは、個々の機能の性能ではなく、それらを組み合わせた総合力である。別の言い方をすれば、スペシャリティではなくゼネラリティによるのである。特定の環境や固定した条件下では、スペシャリティは抜群の効果を発揮する。しかし複雑な環境や変化する時代においては、ゼネラリティこそ生き残りの決め手になるだろう。
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