2007年9月18日火曜日

結晶性知能と流動性知能

 老人を特徴づける知能のことを、専門用語で結晶性知能というらしいが、私はクローズ型と言い換えて理解している。経験に基づいて思考の枠組を固めながら、内容を内向きに深化させる傾向があるからだ。このため老人の思考は、ものごとの抽象化や概念化さらには原理化に向かうように感じられる。
 これに対し若者を特徴づける知能は、流動性知能といわれる。私はこれもオープン型と言い換えて理解している。この場合は新しい知識を積極的に吸収して、思考の枠組みを拡大する傾向がある。そのため新しい発見も多いが、不安定で論理を飛躍させる傾向もあるという。
 もちろん全ての老人と若者の知能を、このような単純な類型で捉えることはできない。しかし老人は保守的で若者は革新的という通説とは、一脈通じる点があるようにも思われる。

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