カンデンスキーの抽象画は、なぜ多くの人を惹きつけるのだろうか。その理由を説明するには、彼の代表作コンポジションⅦが最も適しているように思われる。この絵は混沌と時間をテーマにしているといわれるし、終末と復活を象徴しているともいわれる。
私の解釈では、それはすなわち“生”の様相を表現しているのではないだろうか。つまり“生”とは、ビッグバンから始まって反エントロピーに向かい、結局はエントロピーに戻るものなのだ。私はおこがましくも、兼ねがね考えている「思考ミキサー」というイメージが、このコンポジションⅦに似ているように思われてならない。
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