2007年7月5日木曜日

完璧主義は日本人の特徴か

モノヅクリで発揮される日本の技術は傑出している。世界で重宝される高品質、高精度を誇る製品を思い浮かべるときりがない。これは古来から職人や匠の技として引き継がれてきたものだ。その源泉は求道的な完璧主義である。しかしこの完璧守備にも落とし穴がある。とくに文系の人間がこれに陥ると、どうしょうもない袋小路に入りこんでしまう。官僚で言えば瑣末な条文主義になる。マスコミも減点主義に終始する。たとえば失業率5%を問題にする。しかし西欧では10%が普通だ。途上国に至っては論外だ。また格差を問題にする。しかし日本ほど格差のない国は少ない。いったい何を基準にして問題にするのか。おそらく0を目指せというのだろう。完璧主義の典型的な弊害である。ただし同じ完璧主義といっても、技術系のそれにはリアリズム(現場主義)が背景にある。しかし文系の場合は、感覚的かつ情緒的なので度し難い。

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