2007年7月10日火曜日

デザインの基本は関係付け

断片的な知識はいくらあっても、そのままでは何の意味もない。これらの断片を目的と関係付たとき、はじめて生かすことができる。これは創造思考の本質でもある。ただし一般的には関連付けといえば、論理的な側面だけで捉えられている。そして論理的な関連付けは、殆ど言語だけに頼っている。しかしそれは誤りだ。非言語的な感性によっても関連付けを行うことができる。その典型が絵画だ。論理思考で描くときは、対象と空間の関連は、いわゆるL字空間すなわち物理学の空間である。しかし絵画での関連付けはそれにとどまらない。たとえばトランペットと指揮者を描く例を考えよう。論理型では両者の配置はL字空間すなわち物理法則にしたがって描かれる。しかしトランペットと指揮者の間に暗闇を配置したり、水の流れを描くこともできる。この場合のトランペットと指揮者の関係づけはL字空間すなわち論理ではなく、感性による関係づけである。絵画では、それが可能なのだ。それどころではない。戦略計画や、新発見のアイデアでもこのような論理に拘束されない関係付けが行われる。デザインの分野では、このような論理だけではない感性すべてを含めた関連付けが、極く普通に行われている。

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