茂木健一郎と梅田望夫の共著「フューチャリスト宣言」で、ウェブ頭脳論が語られている。脳の働きは脳細胞のネットワークで機能するが、個々の人間を一つの脳細胞に擬すると、その集合体であるインターネットウエブは、まさに巨大な脳である。その特徴の一つは、どちらも偶有性(29頁)を持っていることだという。さらに面白いのは、そのウエブの性格は国によっても相違するという。アメリカの場合は個人がリンゴのように個々が確立している。そのため集団天才になりにくかったが、Web2.0(新インターネットネットワーク)のお陰で、巨大な集団天才化が可能になった。一方日本の場合の集団天才は葡萄の房だ。個々が確立していない。全体が個を形成している。従来はそれが強みであったが、今後はどうかというのだ。一房ごとは強いが、他の房とは断絶している。だから小規模な閉鎖社会を形成してしまう。これでは規模の大きい集団天才にはなれない。然らば対策はどうか。私の意見は葡萄の一房を単位としながらも、Web2.0によって、日本独自の巨大なネット頭脳を構築することだ。
(注)集団天才=文殊の知恵というように、平凡人の集団でも夫々の知識をうまく組織化すれば天才を凌駕できる。
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