2007年7月10日火曜日

日本のビジネス流儀は変わったか

2007年の春から秋にかけて、4年ぶりにコンサルティングをやった。そこで感じたこと。第1は、私の専門分野(生産管理)では殆ど進歩がみられない。いまだにMRPが幅を利かせている。同じことは会計学や戦略論、マーケティングでも見られる。つまり経営学の理論分野では未だにアメリカ追随から脱していない。おそらく実務経験のない日本の経営学者としては、翻訳の権威に頼るしかないのだろう。第2の感想は、ビジネスツールやリテラシーが大きく変わったことだ。パソコン、インターネット、モバイルなどのスキルなしではやっていけない。旧世代のホワイトカラーが復帰したら目を白黒するだろう。ただし製造現場の熟練技術はまったく影響を受けない。第3の感想は、コミュニケーションスタイルが変わったことだ。簡単にいえば、従来の情緒型から論理型になった。これについては、生々しい体験がある。オークションでプリンターインクを入手したときのトラブルだ。私の勘違いで10円少なく支払った。その際の相手の文句の言い方は凄まじかった。しかしもとを正せば、相手の説明に誤解をまねく要素があった。その点を鋭く衝いた。これに対しては、相手の反応は驚くほど素直で、結局は謝罪した。つまり異常なほど論理にこだわるということだ。情緒型は日本独特で、論理型は世界共通だというが、日本の若い世代が担うビジネスにはすでにその傾向が見受けられる。

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