2007年7月1日日曜日

罷り通る論点のすり替え

社会保険庁のミスによって年金記録紛失事件が起きた。野党はこれを政争の具として利用し、政府を追及している。マスコミもセンセイショナルに取り上げたので、国民は政府不信に傾き始めた。せっかく浸透しつつあった安部首相による「美しい国づくり」運動も危うくなっている。たとえばテレビ局の取材に応じたある主婦は「美しい国なんて叫んでいないで、足元をしっかりやるべきだ」と答えていた。全く見当はずれの意見だが、大方はたぶん納得しただろう。その誤りを一言で指摘するフレーズはないのか。じっくり時間をかけたら説明することは出来る。片方は国の理念の問題だし、片方は事務当局のミスに過ぎない。これを同列に論じるのは、全くナンセンスだ。しかし、そう述べた婦人は正しいと信じているし、周囲はその言葉に同感する。尊敬の念さえ持つ。政治とは、このような馬鹿馬鹿しさの上に成り立っているのか

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